行雲流水~XYZな日々と韓国と~

思うまま、気の向くままのお気楽blog。主に推しへの愛語りと好きなものについて綴るだけ。

悪の心を読む者たち 完走…📝


宣言通り
最近の多忙生活の中ではかなりの最速で完走しました🏃
(ブログ掲載遅れたけどたぶん最近では最速の6日くらいで見た)

出典元:悪の心を読む者たち公式HP ©SBS

 

★★★★★★★★★★
もう10点ですねこれ(個人的に)

 

凄く良かった!!
いや、たぶん私が好き系のジャンルだったからなおさらだけど
かなりの贔屓目だけど
それにしても良かった

刑事モノだけどよくある
アクションでかっこよーーーーーーーーーく!

とおぅっ!!!(っ・᷄ὢ・᷅ )≡⊃))ŐдŐ)bパーンチ!

とか


犯人コテンパンに懲らしめて
うりゃー!!!スッキリ!!!((꜆꜄#°Д°)꜆꜄꜆オラオラオラオラ

とかじゃないんだけどね
終始、画面は暗く、静かに話が進んでいく感じ

好きな人は本当にハマると思う

あらすじ説明はこっちでどーぞ💁

kouunryusui-naporitanbanana.hatenablog.com

 

視聴者も一緒に犯人を推理するような体感型とか
どんでん返しがあるような話でもなければお涙ちょーだいの感動モノでもない

捕まえた後からが本番
犯人の”心”を追っていくドラマ

爆発とかアクションとかで派手にみせるというよりは
会話で魅せていく感じというのかな…
そこで惹きつけられた(ただし一瞬たりとも目は離せません)

 

 


とにかく題材になっているのは

「犯人の心理」


ひたすら殺人鬼の心の中を探る

ひたすら殺人鬼の心を理解する(したくねーよな)
ひたすら殺人鬼と面談し
ひたすら殺人鬼の真っ黒な心と対峙していく


ひたすら「殺人鬼」の異常な感覚の話を聞かされるのよ
捜査官も我々も


正直重い
決して明るくないし
別に盛り上がるわけでもない
とにかく淡々と進んでいく
悪い言い方したらドラマに抑揚がなくて”物足りない”とか思う人もいるかも
派手なのが好きな人とかは特に

 

派手さは全くないです


でも、それがより「リアルさ」を感じさせたし
「連続殺人鬼の異常な考え方」に慄いたし
この作品が「実話」に基づいている、というのをより肌で感じた
実際の捜査現場ってこんな感じなんだろうなーって思った
”原作を忠実に再現する”というのはこーゆーことなのかもしれない

(「踊る大捜査線」大好きだけどあんなドラマチックな展開なんて現実はないもんね笑
まぁドラマに現実感求めないからあれくらいはちゃめちゃでいいんだけど!面白いし🤣←映画4回見た奴笑)


事件が起こっている現場、被害者、手口など
ありとあらゆることを分析して少しずつ犯人に近付いていくけど
だからってうまいことすぐ犯人にぶち当たるわけでもなくて


何かに、はっ!と気付いて(犯人とすれ違って何か感じるとか)
劇的に犯人追い詰めて逮捕!とかでもなくて

容疑者が逮捕されるのも
”偶然”からだったりする

そして犯人を取り調べていくと
分析チームが推測していた通りの人物で…ってな感じね
ここから分析チームが凄いということに周りがどんどん気付いていって
その必要性を認め始めて
自然と協力し合うようになり絆ができていく…みたいな感じ



このジャンルのドラマはいくつも見てきてるけど
今回改めて思ったのは
こんな残虐な犯人達と向きわないといけないなんて
プロファイラーって並の精神力じゃできない
自分達とは明らかに感覚が違う異常な精神と向き合って
もっと言えばそれに近づかなければならないし
それを理解して自分が犯人になって真実を導き出さねばならない

 

そしてそれをいつもより強く思ったのは
キャストの演技がメインどころだけじゃなくて本当に端から端まで凄かったのもあるかも
ドラマなのに現実に起こっているドキュメンタリーでも見てるかのような感覚だった
とにかく引き込まれる



特に連続殺人気を演じた俳優陣の演技は本当にものすごかった
まじ胸糞
その目までも狂気じみていて本当にサイコパスにしか見えない
背筋が凍ったよ私は
それくらい凄かった


もちろん主役のソン・ハヨンを演じたキム・ナムギル氏が本当にすごい
熱血司祭と同じ人?あの人どこ行ったん?!笑
ってくらい別人すぎて司祭のかけらも見えない!

冷静で寡黙。感情を表に出さないが
人一倍感受性が強くて被害者やその家族に寄り添う心優しき人物
自分の心を犠牲にしても犯罪者の心理を読み取り犯罪を防ごうとする
それによって苦しむことも。
ドラマの中盤で訪れる
ハヨンが犯人たちの狂気に飲み込まれてしまう様は
こちらも心がすごく重くなったし辛かった

その心の動きをリアルに演じきったナムギル氏が本当にすごい

「もう戻りたくない」と辞表を出すまでに苦しんだハヨンが
同僚や被害者遺族との触れ合いにより
次第に自分自身を取り戻し
さらに強い信念を持って犯人と対峙する時、鋭い光が宿ったようなあの目…
その変化していく演技も本当に素晴らしかった



そしてそのハヨンを見守り、共に闘うククチーム長
まだプロファイリングという言葉が認識されていない中で
その必要性にいち早く気付き、犯罪行動分析チームを設立
もちろんすぐに認められ受け入れられるわけもなく

大きな組織ほど”前例がない”とか”全く新しいもの”の重要性を示し、それを認めさせ、
浸透させるのは難しいよね

それでも強い信念を持って
次第にその存在感を大きくし、そして確固たるものにしていく
そのひたむきに上層部と闘う姿。素晴らしかったー!
こんな上司が欲しい笑

そしてなんやかんやとギャーギャー言いながらも
ちゃんと助け船を出してくれる機捜隊長のギルピョと刑事課長のジュンシク
ククチーム長への信頼があってこそなんだろうなって
ハヨンとチーム長だけじゃなくてその他のキャラ同士の繋がりとかもしっかり描かれてるのも良かったのよ〜(チーム長とギルピョの先輩後輩関係とかさ)



恐ろしいストーリーの中で
分析チームの仲間で他愛もない話をするシーンや
ハヨンがお母さんと家族団らんするシーン
被害者の家族が悲しみの中にありながらもハヨンに感謝を伝えるシーン
ハヨンを嫌っていた刑事がハヨンを認めて笑顔で会話したり
共に捜査をして乗り越えてきた刑事仲間との笑顔での食事シーンがあったり
所々心和むやりとりもあって救われたな〜
その差し込み方も上手い


総じて私は大・満・足なドラマでした🎶



 

 

こんな話がある
夜道でランプを持つ目の見えない人に”なぜランプを?”と尋ねた
なんて答えたと?

”この明かりは道行く人が転ばぬためだ”と
人のために照らしてたんだ

そんな心構えで臨まないと耐えがたい仕事です 
ーソン・ハヨンー

引用:「悪の心を読む者たち」第5話

 

 

 

 

目まぐるしい世界のドラマのような現実で
我々が悪魔と違っていられるのは
人をいたわる心があるからです

それがどんなに尊く重要なことかを
再認識してもらいたいと思います

さらには自分の心も
いたわれる人になってください ーソン・ハヨンー

 

引用:「悪の心を読む者たち」第24話

 

 

 

 

ドラマの中でのセリフなんだけど…
内容が内容だけにものすごくグッと来るものがあった

これは世の中に投げられたメッセージでもあるよねきっと


そして劇中でハヨンが何度か言う「完全犯罪はない」という言葉
世の中の犯罪者、またはその予備軍に向けられているんだろうか…


なんか色々考えさせられたなぁ

 

 

 

 

※最後の連続殺人鬼のウ・ホソンを演じたナチョルさん
1月に亡くなっていたと知ってショック。
ヴィンチェンツォなんかにも出演されてたんだね。
とても演技力が高くて本当に圧倒されましたよ。

もっとたくさんのドラマでお会いしたかった。



ご冥福をお祈りします。