Netflixで配信されていたのでついつい開いて見てしまった
『さまよう刃』
こちらWOWOW開局30周年を記念して2021年に放映されたもの
原作は2004年に発行された
東野圭吾原作の長編小説
170万部を超えるベストセラーとなっている
この作品は2009年に寺尾聰主演で映画化され
2014年には韓国でも映画化されてますね
韓国版も見たいので近いうちに視聴しようかと思っております✋
連続ドラマ化は初
私も以前、東野圭吾にハマって彼の作品を読みまくっていた時に
もちろんこちらも読みました
今は小説読む時間もなかなかないから彼の作品も読めていないけど
この方はずっと面白い作品しか出さないよね
その時の問題に大きく切り込んで行くような内容も人を惹きつける…
こちらの作品もそんな社会の大きな問題に真正面から切り込んだような作品だった記憶
WOWOW開局30周年記念。犯罪小説史に残る、東野圭吾、170万部超えの問題作を連続ドラマ化。彼の行動は是か非か。すべての者に突き付けられる、現代日本の罪と罰。
人を裁くのは人か、法か、それとも社会か。犯罪小説史に残る東野圭吾の問題作「さまよう刃」を連続ドラマ化。
「連続ドラマＷ」初登場にして初主演の竹野内豊が、男手一つで育ててきた娘を少年たちに残忍な手口で殺され復讐に突き進む主人公・長峰重樹を演じる。
竹野内は過去に本作の映画版で長峰を追う刑事・織部を演じた。この時を超えた挑戦に注目だ。
そして、長峰の正体を知りつつも手を差し伸べてしまう女性・木島和佳子役に石田ゆり子、指揮官として長峰を追う捜査一課警視・久塚耕三役に國村隼、かつて竹野内が演じた、娘を持つ父親として長峰に共感に似た想いを抱いてしまう若手刑事・織部孝史役に三浦貴大、昔かたぎの刑事・真野寛治役に古舘寛治、社会に向けて事件をあおる週刊誌記者・小田切ゆかり役に瀧内公美、和佳子の父で、娘の行動に苦悩する木島隆明役に本田博太郎、捜査に大きな影響を与える少年・中井誠役に井上瑞稀（ＨｉＨｉ Ｊｅｔｓ／ジャニーズＪｒ．）と実力派キャストがそろった。
演出は、今最も注目されている映画監督のひとり・片山慎三。少年犯罪をめぐるさまざまな人間の“罪と罰”への想いが描かれる鮮烈な人間ドラマは決して見逃せない。引用元:WOWOW公式HP(https://www.wowow.co.jp/detail/116491)
あらすじ
社会や法律、すべてを敵に回してでも家族のために復讐を果たす……。
長峰重樹（竹野内豊）は妻を亡くした後、男手一つでひとり娘の絵摩を高校生になるまで育ててきた。時折、けんかこそすれ、父親と娘は互いに支え合いながらつつましく生きてきた。
ところが、ある夜、絵摩がバイト先から戻らず、やがて凄惨な遺体で発見される。数日後、悲しみに暮れる長峰のもとに、犯人の名と居場所を告げる密告電話がかかってくる。逡巡の末、教えられたアパートへ向かい部屋を物色すると、そこには絵摩があまりにもむごい手段で殺されていくさまを捉えた映像が残されていた。
帰宅した犯人のひとりであるアツヤを思わず殺害してしまった長峰は、主犯のカイジを追う。
カイジやアツヤは、現行法上はまだ死刑は適用されない少年。
父親の行動は、是か非か。世論を二分する長峰の逃亡復讐劇が始まる。
引用元:WOWOW公式HP(https://www.wowow.co.jp/detail/116491)
これ最初読んだ時本当に衝撃的だった記憶。
まだ家庭を持ってないガチガチ若者の時代だったんだけどね
子供がいる今見るとまた感じ方とか考え方とか
より深いものになりましたね
私の子供は息子なわけだけど
自分の息子が無惨な殺され方をしたら…
冷静でいられるのか…と
この父親のように復讐したくなってしまわないかと…
「どんな理由があろうとも、人を殺すことは許されない」
復讐したからといって死んだ人は戻らないし心も決して晴れないだろう
そんなことはわかっている。復讐したいと思うその当人ですら十分にわかっている。
でも行動せずにいられないほどの衝撃と怒りと憎しみと…
なんとも表現できない感情をこの物語の主人公である長峰重樹は抱えていたんだろう
この作品をみると
復讐は本当に許されないんだろうか？
って考えてしまう自分がいる
正直この事件の容疑者である少年は”少年法”に守られているから自分は大きな罪には問われないし死刑にもならない、とタカを括っている
衝動的ではなく『全てをわかったうえで己の欲を満たすため』女性を強姦している
挙句の果てには殺してしまっても罪悪感のかけらも感じず、まるで”ゴミ”をポイ捨てするかのようにその死体を捨てている
しかもあろうことかそれを録画して記録として残し
自分の勲章みたいにして保管している始末
そんなやつを人間と思えるんだろうか
てか、そんなやつ人間か？
こいつの育ってきた環境なんかは正直知らんし
こういう行動をするにこいつなりの理由があるのかもしれない
が、それこそ
”どんな理由があっても人を殺してはならない”
だろう
そんなやつに生きがいとも言える存在の娘を殺されたら
そら殺したくなるだろう
それで娘が戻ってこなくても
気持ちが晴れなくとも
私の大好きなドラマ『アンナチュラル』の中に
中堂というキャラクターが放つ印象的なセリフがある
”人を殺した奴は殺される覚悟をするべきだ”
こーゆーことだと私も思ってしまう
犯人を逮捕することで被害者家族は本当に救われるのか？
その犯人に自分たちが望むような刑が科せられるかもわからない
ただただ苦しい裁判を続ける
だったらいっそのこと自ら復讐してやると
「殺してやる」
と考えても当然なのではないかって思ってしまう
特に”少年犯罪”なんてものは
被害者家族にとってなんの救いにもならない結末しかないのではないか…
なんだかそんなんをぐるぐる考えてしまった
主犯2人はもちろんクソなんだけど(ここは親もクソでした)
この物語のもう一人の少年中井誠
金をむしり取られ、車を用意させられ、
クソ2人に利用される、使いっ走りのような存在
一見気の毒に見えるがそんなことはない
彼にも罪はある（そもそもまず無免許運転。そしてここの親もクソだった）
目の前で起きていることに対処できないから、しないから
被害者側からしたらただの”共犯者”
でもそれは少年だからということではなくて、私達大人もそうなのではないか
世の中の人間は当事者でない限り、大抵が起きている事に無関心なのでは？
目の前で起きている事を見過ごす
対処しない、それが”悪”だとしても
そんな人ばかりではないだろうが、大半はそうであろう
この物語はそんな世の中にも問題提起をしているような感じがした
（うん。考えるほど深い。考えすぎかもしれないけど）
そして長峰を”容疑者”として追う警察官もまた…
なんとも言えない感情を抱えて彼を逮捕するべく行動する
”警察にできるのは法律を守ることだけ”
なんだかこのセリフが重くのしかかってきたのは私だけだろうか
刑事も人間で感情もあるだろう
色んな思いもあるだろうが、彼らにできるのは”それ”なんだと思うと…
この作品は色んな立場の人の感情をまぁ見事に表現してるなとも思う
特に三浦貴大演じる刑事は一人娘がいる
より長峰の気持ちに感情移入してしまうんだろうな…というキャラクターだった
でも最後にはその彼がこの物語の決着をつけてしまう
視聴者としてはもうなんとも言えない気持ちになり…
私はもう号泣でした
正直やっぱりなんの救いもないラスト
この結末がこれで良かったのか？と思ってしまうけれど
こうなるしかなかったのか…とも思ってしまったり…
もうとにかく感情ぐっちゃぐちゃになりますね笑
ただそんな物語の最後にはちょっとした小さいドンデン返しが…
それもまた…どんな人でもやはり”人間は感情がある”動物なんだと
思わされたものだったなぁ
変な言い方だけど私はほんの少しだけ…
救われたような気がしてしまったよ…
とにかく深く考えさせられた作品
興味のある方は一度読んでみてもいいのかもしれない
私もまた原作を読み返したくなったなぁ…時間ないけど
本が苦手な方はぜひドラマでも映画でもね✨
ドラマもキャスト陣が本当に演技派の方ばかりで見ごたえあったなぁ。
このブログの中では触れなかったけど
長峰を助ける木島和佳子役の石田ゆり子さん
その父親、木島隆明役の本田博太郎さん
お二人ともものすごく良かった…
私はこの二人の存在が少しだけこの重苦しいドラマをマイルドにしてくれているような気さえしていたなぁ
そしてやっぱり大好きなのは國村隼さん。
この方が存在するだけで作品が一気にクオリティの高いものに押し上げられる気がする
その昔”ビーチボーイズ”で爽やかイケメンを演じていた竹野内豊氏が
まさかこんな深みのある役を演じるなんて…
あの頃キャーキャーしてた私は信じられるのだろうか
やはりイケメンはいつまでもイケメンで素敵なのね
ビーチボーイズバディの反町隆史氏同様…
2人ともほんと素敵な歳の重ね方をされてますわ
そういえば素敵な男子といえば…！！！
いや。脱線しそうだからもうやめよう
このブログは終了笑
（なんやねん）
