行雲流水~XYZな日々と韓国と~

思うまま、気の向くままのお気楽blog。主に推しへの愛語りと好きなものについて綴るだけ。

及川優希回の独断と偏見による解釈✋

さて今回も脱線ブログいっきまーす✋

っていうのもちょうどXYZEditionが10巻に入ってきて
お話も進んでどうしても避けて通れない(いや、むしろ避けてたけど)
この回が見えてきたのよね

このお話
シティハンクラスタの間では賛否両論が凄まじい回と思う
超ド級のトラウマ回として名を轟かせている(はず)
ヒロインの及川優希はシティーハンターの中でも
屈指の嫌われヒロインだとも思う

私も初見時はほんとに胸掻きむしるほどに苛つきMAXだったし(((c=(゚ロ゚;qホワチャー
コミックぶん投げる勢いだった(投げてはいない)
もう二度と読むもんかこんな回!って思った
あの頃は若かったな…笑

だけどなんだか年齢を重ねてみて、あの頃と違った目線で見れることに気付いた
だから今の大人になった目線で語ってみようと書き出したのです
(でも全然お気に入りエピソードじゃないからその目線で語るんではございませんのでそこはあしからず🦵でもある意味お気に入りより熱くなりそう笑)



大人になって改めて読んでひとつ思ったのが
見る角度…とゆーか解釈によってこの回は
「獠にとっての香(パートナー)という存在の確認回」
みたいになるんじゃなかろうかと

自分勝手に独断と偏見で語っていきます✋

出典元:シティーハンター公式X

この扉絵の香最高なんだよなぁ…笑

 

 

 


 

 



さて。まず、なぜこの回がこんなトラウマ回なのかと言えば
いくつかポイントはあるんだけれど(人それぞれ違うかもだけど)
私個人のトラウマポイントとすれば

  • 香の存在ガン無視の獠と優希の恋愛風ストーリーな流れ
  • 最後のお別れのシーン&香にあんなセリフ言わせちゃった
  • このお話が出てきたタイミング

 

※あくまで個人の見解でっす

 

 

こんなとこかな~と。




このお話、始まりが最高なんだけどなぁ笑

出典元:シティーハンターXYZEdition⑩〜命がけのパートナー〜 ©北条司


お話としても割といつも通りな流れっちゃ流れなんだけどね。
依頼受けて、もっこりして、香にお仕置きされて…

1つ、なんとなく違うな〜って思ったのは
香と獠の距離感がグイっと近付いた最近のepではなく
初期のお話の雰囲気に近い
香がパートナーになる前とか
香がパートナーになった後でもまだそこまで香が完全同行してない頃の話というか
まだ香りが完全に恋愛モードになってないというか
(初期の頃は香は依頼を受けるだけで獠が単独行動みたいなのが多かった印象)

依頼人が獠に惚れちゃうって展開はずっとテンプレだし(吊り橋効果と言うかなんというか。シティーハンターで言えば種族維持本能ってやつ?)
その依頼人へのアフターサービスとしてデートしたりもあるし
初期はそれがより濃くてラブシーンもふっつーにあった


だからこれがその初期の頃の話ならここまで嫌われることはなかっただろう

何が問題かっつーと

「柏木圭子回」があり「立木さゆり回」があり「マリー回」があり
「天野翔子回」があり「浦上まゆこ回」があり「都会のシンデレラ回」があり
「ソニア回」があり、そして「神宮寺遙回」
ときて



獠と香の距離ががっつりもがっつり近付いて
読者もキュンキュン心臓壊れそうになって
2人の気持ちはもう十分に繋がってて…♡

っていうタイミングだったからなんだよ!!!!
違和感MAXでトラウマ回とまでなってしまったのは!!!٩( 💢•̀ з•́)و


ガン無視は言い過ぎたかもしれないけどさ〜…
まぁ香の目盗んで2人きりになるの狙ってもっこり…ってのはいつもだけど
(うん。いつも通りだな笑)
やたらと優希に向かって「パートナー」を連発。これもやーな感じ

神宮寺遙回で
「2人でシティーハンター」って言いきった獠
「やっとパートナーとして認めてもらった気がして嬉しい」って感動する香

あんな2人を見た後だから余計に
出会って間もない優希に「パートナー」連発!!!
なんやねん(ꐦ`•ω•´)プンプン!!ってなったのよ
そんな軽い言葉じゃないでしょーが!!って




ほんでもって、このお話の最後
大使館前でのクーパーでのキスシーンに
空港での切ない顔して(獠が)の見送り
香に「あの時大使館に入っていく彼女を一番止めたかったのは自分だったくせしてさ!!」なーんて言わせちゃうラスト

最近のストーリーの流れの中
かなりの地雷踏みまくり案件じゃないですか?


この回さ何も考えずに読めばいつも通りといえばいつも通りなんだけど
最後がさ、
獠と香の絆が確認されて
やっぱりこの2人よね!!!

チャンチャン🎶
みたいなラストじゃないのよね
初期は依頼人とのラストがふっつーだったけど
後期は「獠香でのラスト」って、そーゆーのが主だったから余計に違和感だったし
モヤモヤの原因なのよきっと

香にあんな切ないセリフ言わせてさ
だからトラウマ回認定されてんだと思う

 

と、ここまでが初見から改めて見るまでの積年の恨み語り(ナニソレ笑)
ゆえに散々文句言ってきたけど

大人になってから改めて勇気を出して読んでたどり着いた超解釈していこーかな

何回か書いたけど
この話、いつも通りっちゃーいつも通りなんだわ笑←結局

というか獠は「いつも通り」
依頼人にもっこりして
ガードして
アフターサービスして
幸せな未来を願って最後までかっこよく送り出す



通常じゃなかったのは私等「読者」の方かな
でもそれは仕方ない
だって「獠と香がセット」ってラストがもう当たり前になってたからね
だからこそこのタイミングでなんでこのストーリー?ってなったわけだし
最後の空港の見送りに香がいなかったことが「獠のいつも通り」をそうでなくしてしまったのかもしれない
ただ、これはカオリン、気を使ったのかな〜なんて余計な解釈もしちゃったりしてね
獠が「1人で見送りたいからここで待ってろ」ってーのは言わない気がするんだよな

冷静に考えればアルマ王女の話でもキスシーンがあったり
アフターデートしたりってあったような…
(ほんとにストーリー差し込むタイミングだよねこーなると笑)


だから、決して獠は優希と恋愛してたわけでもなくて
好きになってもいないんだろう
ただ、記憶がなくて
自分が何者かもわからなくて
そんな中で真実が明かされて
それを受け入れられなくて…って心がついていかない彼女に同情したんだろうね
その心を救ってあげたいって思っただろうし

恋愛してたのは「優希」だけ(恋愛っていうか逃げ…だったのかな)
基本彼女のモノローグで後半部分は進んで
獠の気持ちはひとっことも描かれていないね

最後の逃避行(に見えるやつな)も
プリンセス・ユキ・グレースに戻る前に
「及川優希」としての思い出作りを手伝っただけ

まぁ優希のセリフの

「あなただけがいてくれればいい!あなたがいない生活は考えれられない!!」

これは
はい?!
ってなったけど。
まぁ命を救ってくれた騎士ナイト様だもんね

自分の運命と向き合わなきゃいけない苦しさから逃げたくて
命の危機を感じたときに見えた、その”希望”に縋りたくなるのも分かる。
まぁ獠は駄目ですけど

最後のクーパーでのキスも
「獠から」じゃなくて
「優希から」←超重要

 

女性からされたら獠はまず拒まないだろう
拒むことは勇気を出して行動した女性に恥をかかせることになっちゃうだろうし
受け入れることで依頼人が救われるならって思うだろうし
もっこりヤローだけどちゃんと紳士だし優しさの鬼だもの

ただそれだけだよね
それ以上でも以下でもない


最後の空港シーンも別れが辛くて切ないって表情に見えなくもないけど
彼女の幸せな未来を願った優しい表情って解釈も出来る

そう考えるとトラウマ回認定から外してもいいような気もする

こう解説してきた結果を見ると
獠はいつも通り依頼人として優希に接していた
って事よね

そしてこの回を違う角度から見てみると
獠にとっての
「依頼人」という存在と
「香」という存在との対比回だよね(っていう気がするだけ←弱気)

今までの色んなストーリーの積み重ねから見えてくる


まずさ、香は簡単に甘えないし、縋ったりしない
「あなたがいない生活なんて…!」とか言わないっしょ
(思ってても言えなそうなんだけどね笑)

散々ここでも書いてきたけどさ
とにかくたくましいから
「あんた、あたしがいなくてどーやって生活していくつもり?」くらいな勢いと思われる笑

最後のやりとりにしても獠の気持ちを一番に考えたよーな発言でしょ
自分の複雑な気持ちなんて一切見せずに
「無理しちゃってさ!」って
(獠は無理してないけど。むしろ香に誤解されてるって凹んでたりして?笑)

常に「自分」より「人」を思って行動できる香だからこそ
獠は好きなんだろ(超鈍感娘だけど)
そんな香と常に一緒にいてそーゆー人柄に触れているのに
自分の運命から逃げ出そうとしてる「自分さえ良ければ」っていう感じの優希に惹かれたとはちょっと思えないよね

今までの依頼人同様、彼女がちゃんと運命を受け入れて前に進んでいけるような手助けをしたってのが正解な気がする
それがちょっとドラマチックに描かれているだけなんでないかい?ってな感じ


あと前半で書いた”初期のお話の流れ”ってのに関連付けると
今回、優希のガードを「冴羽アパート」でしてないね(書きながら思い出した)
優希の泊まっているホテルでガードしてる
この2人の生活空間に入ってきてないから2人の関係について何も思わなかったのかもしれないし獠と香の絆を確認させられるような出来事も起こっていないから、
いつもみたいな「2人の間には入れないから身を引く」っていう後半のテンプレが成立してなかったのかも←結果これのせいで読者モヤモヤするっていう笑

 


さて、ちょいとここで検証画像失礼します✋

おわかりいただけるだろうか?この差を…

出典元:シティーハンターXYZEdition⑩〜思い出を消して…〜 ©北条司


出典元:シティーハンターXYZEdition⑨〜都会のシンデレラ(後編)〜 ©北条司

「優希から」抱きついていて
抱きしめ返していない獠(あとから抱きしめ返すけどそれは流れ的にね)

一方、都会のシンデレラ
「獠から」抱き寄せてる


まず基本が違う。

そしてこれ。


出典元:シティーハンターXYZEdition⑩〜思い出を消して…〜 ©北条司

出典元:シティーハンターXYZEdition⑨〜都会のシンデレラ(後編)〜 ©北条司

わかるかな〜
獠の表情の違いと手の添え方
何も感じてないわけじゃないだろうけどなんの感情も読み取れない表情での
優希との抱擁
右手は添えるだけ風な感じよね

シンデレラ回は
切なさ全開の表情での香との抱擁
しかも離したくない想いがダダ漏れの鷲掴みスタイル

こ~して見てみると
明らかに違うね、対応が笑
やっぱり香にゃ勝てない、誰も
獠の香に対する想いだってそんなに軽いもんじゃない
ここで優希に気持ち持っていかれるとか絶対ないわ
差し込まれたタイミングがあれだっただけでいつも通りのテンプレ展開

 


北条先生がなんでこのタイミングで持ってきたのかはわからないけど…


……っとここまでなんだかんだと書いてきてみたんだけどさ



答えはちゃんとあったんだよね

 

そう。それは
XYZEdition巻末掲載・北条先生のインタビューの中に…

 

 

ー解説コメントで触れていましたが、「命懸けのパートナー」が王女ものと考えず始めたというのはビックリしました。

ー描いてるうちにそういう話になっていったんだよね。
話としては最後のキスシーンと空港の別れのシーンのためのエピソードという感じです。 これ、ずっと『ローマの休日』がイメージにあったんだよね。

 

引用:北条司が初めて語る「シティーハンター」制作秘話 北条司ロングインタビュー〜連載2457日の記憶〜《part.10》

 



私はよく息子に
「国語のテストなんて一番簡単じゃん。算数とかみたいにイチイチ考えなくていーもん。だって文章の中に全部答え書いてあんだよ?超楽ジャン。だからちゃんと文章読めば誰でも解けるんだよ。」
と常々言っておりましてね。


それがまさにこれですわ!!!

 

最後のキスシーンと
空港の別れのシーンのためのエピソード 

 

もう完璧答えこれじゃん。
北条先生ローマの休日みたいなヤツ書きたかっただけじゃん!😂
先生このタイミングでローマの休日でも見ました?!!笑
結末ありきのお話やん!



ちなみにローマの休日のあらすじをわかりやすくまとめてくださってる方がいたので
引用させてもらいました⇩⇩⇩

 

 

ヨーロッパを旅行中の小国の王女アン(ヘプバーン)と、アメリカの新聞記者ジョー(ペック)との1日の恋のドラマ。ローマでの窮屈なスケジュールに飽きて、アンは侍従の隙を見て街に飛び出す。ベンチで眠っていた彼女をアパートに連れて帰ったのがジョー。夜が明けて、彼女をアン王女だと知ったジョーは、同僚カメラマン、アービング(エディ・アルバート)とともにアンのローマ見物の写真を撮り、特ダネをモノにしようとする…。
                    ※
 ラストは、帰国に先立つ王女の大使館での記者会見。席上、じっと見つめ合うジョーとアン。ジョーの前で立ち止まったアンは、万感の思いを込めて言う。「ローマでの楽しい思い出を一生忘れないでしょう」と。そしてアービングが、ライターに仕込まれた小型カメラで撮った特ダネの写真を、そっと王女に差し出す。ジョーは、王女や記者団が去った広いホールで、ひとり熱い思いを抱いて立ち去りかねている。余りにも境遇がかけ離れているために、別れなければならなかったふたり。ほろにがい別離―だが、悲しみよりも、どことなくほほえましく、温かいラストシーンだ。悲恋物語というより、胸がときめくような愛のメルヘン。

引用:名作映画のラストシーンに酔う!(3)「ローマの休日」


まぁ獠と優希は断じて恋の物語ではなく
依頼人とボディガードって関係だったけど
まぁ優希の恋愛ごっこに「付き合ってやった」かもしれないけどね。


うん。非常に納得したし、これはもう本編には何も支障がない上に
獠と香の関係性が絶対であると確定させるのに役立ってくれたお話であったのだ。


なぜならこのお話は

獠と香では実現不可能だから


成立しないの。だから依頼人の「及川優希」で書いたんだね北条先生

 

だってこれ最後絶対サヨナラしなきゃなんでしょ?
香とさよなら?離れる?獠が?

いや、無理だね。

この「ローマの休日方式」は基本依頼人とでないと成立しない
依頼人に対してなら
獠はいくらでも甘い言葉をかけてやれるし、抱きしめてやれるし、キスも出来るし、最後には背中を押して旅立つ姿を見送ってやれる

でも唯一それが出来ない相手が槇村香なんです
優しくできない
抱きしめることもできない
キスもできない
そして絶対に手放してやれない

香が相手では
クーパーでの別れのキスも
空港での別れのシーンも描けないんですぅ

 

北条先生は「ローマの休日」風ストーリーを書きたいという願望を叶えつつ
(いや、そんな願望あったかはわからないんですけども笑)
獠の香に対する絶対的な想いとその2人の揺るがない関係性も描いてみせるという
まさに天才にしか出来ない技を
このお話でやってくれちゃったのね。


うん。そう読み解いていくと
このお話は良作ではないか!!!!!





という独断と偏見による完全なる自分に都合の良すぎる
「及川優希回」の超解釈でした(いや、お気に入りエピソードより語ってるやんけ笑)

 

 

 

 

 


〜✤おまけ話✤〜

そして及川優希回の扉絵は
北条先生狙ってるのか批判来るのわかってたのかはわからんけど
なんか読者が喜びそうなのが多いのよね笑
不快感を中和させるような…😂

出典元:シティーハンター公式X






これ絶対獠と香の未来としか思えん
肩車してんの2人の娘じゃないの?香に似すぎてる笑
とゆーかこれ全員2人の子供?
やっぱり子沢山なの?この2人の未来は笑
「新宿の種馬」だもんなぁ…